ふくの話あれこれ・・・・

一昨日、下関に本社を置く会社でふぐ・あんこうの商品で原産地偽装が発覚し、ふぐを扱う下関の業者にとっては大変ショックな出来事で、業界として対応に苦慮しています。
下関のふく連盟加盟業者ではないとは言え、下関のふく・・・偽装と大きく報道されたことに、わが社も問合わせが殺到してバタバタしています。
下関唐戸魚市場を通して買い付けをしている業者はトレサビリティーがしっかりしているし、中国産のふくでも下関ふぐ輸入組合の検査と自主検査を実施して中国産と表示して販売しているのに・・・・
偽装は絶対に許されない行為です。・・・なぜ、偽装が?・・・・消費者やバイャーそして、マスコミにも問題が???全ての中国産が悪いと言う風潮は・・・輸入大国日本で、このままでは食べる物が無くなってしまう!!
国産が全て安全???:検査したら・・・あぁ~怖いことに!!

とらふく先般、我社のHPの得々情報に金沢の方からふくの習性についての質問がありましたので少し調べて書くことにしました。
ふくシーズンは秋のお彼岸から春のお彼岸まで・・・最近は夏でもふくを食べられるけれど!!
ふぐには、いろいろとおもしろい個性があります。
例えば一般に魚には瞼がないですが、ふくには奇妙な瞼があります。
ふくの目の周囲をよく見ると少したるんだ皮褶と呼ばれるものが見えますが、
これをカメラの絞りを思わせるような仕草で閉じます。
こんな魚はあまり見たことがないですネ。
またひれを細かく動かして泳ぐさまがユーモラスですが、
これはその体の構造に由来しています。
身体を構成する筋肉のうち、身体をくねらせて泳ぐ際に使う
体側筋と呼ばれるものが発達しておらず、むしろ背びれや尻びれを動かす屈筋が著しく発達しているためにあの独特の泳ぎ方になるのだそうです。
こうした泳ぎ方では敵に出会ったときに素早く逃げることはできない。
ふくが毒を身につけたのはそうした泳ぎの不具合を補うための選択的進化だったという説もある。
ふくのような膨れっ面という言い方をするが、何かに驚いたり敵を警戒するときの膨れるさまは、まさにふくの特徴といっていいでしょう。
口から急速に水を吸い込んで膨張嚢と呼ばれる袋にこれをため込む。
釣り上げられたときに膨れるのは空気を吸い込むからです。
このとき皮膚に棘状の突起を持っている場合は、膨らむにつれてその突起が一斉に立ち上がり、まるで毬栗(いがぐり)のようになるハリセンボンなどはその代表のようなものです。
ある実験によれば、飲み込む水の量は体重のおよそ2~4倍にもなったとする報告されています。
その実験時には、体長20センチ程度のふぐで約1リットルの水を膨張嚢にためこむ姿が見られたと言われています。
膨れる姿やユーモラスな泳ぎ方からすると想像しにくいのがふぐの歯です。
この歯はきわめて頑丈で珊瑚などの硬いものを噛む習性から発達したものだと言われています。
硬い板状になった歯板と呼ばれるこの歯によって、甲羅の硬い海老や蟹、巻貝までも砕いて食べます。

砂に潜って眠るとらふぐ その一方で尖った口先も餌をとるには大変都合がいい。
その口か ら海底に水を吹きつけて、そして砂の中に潜んでいる沙蚕 (ごかい)や海星(ひとで)などをあぶり出すようにして補食します。
一説にはその水を「吹く」姿から「ふく」の名前を得たとする説もある。
ふぐはまた身体を膨らませるときにこの嘴状の歯をきしらせて音を発します。
水中は空気中に比べて音の伝導率が良いので、身体を膨らませることと相まって、この歯ぎしり音は高い威嚇効果を示すことにもなります。
鳴く魚というのも珍しいですネ。
そんなふぐの丈夫な歯が人の指を噛むことがあり、時には指を食いちぎるほどだというから、生きたふぐを扱う人々は油断がなりません。
私も数回ふぐに噛まれたことがあります。イタタタ~
そのためふぐの延縄漁(はえなわりょう)においてはふぐが釣れるとその場でペンチを用いて歯を折ってから水槽に入れるそ~です。
また、養殖場でもふぐの成長段階で仲間同士での噛み合いで魚体に傷がつかないように、歯切りを行います。
ふぐは大変神経質な魚で、身体が触れ合うと噛みつく習性があり、この習性が実はふぐの養殖において大きな障害に なっています。
狭い生け簀の中で稚魚が噛み合ってしまうのだ。その 傷が病気や生育不良のもとともなる。
そしてこの習性がふぐの天然物と養殖物を見分けるひとつの目安に もなっています。
天然のトラフグはその尾びれが扇形に広がるが、養 殖のトラフグではほとんどが尾びれに噛みつき合いの痕が残ってい て尾がきれいな扇状になりません。
しかし、最近では養殖技術の発展とふぐにストレスを与えないようにすることで、尾ひれの綺麗なトラフグも出回ってきています。
さらに稚魚のうちに放流されてほぼ天然で育つ栽培魚も稚魚の時の 傷を残して成長するため、天然物と同様の育ち方をしてもランク下 のものとならざるをえないのだ。そのあたりがふぐ養殖の大きな課 題となっている。しかし最近では養殖技術の向上により尾ひれに噛 みつき痕のないふぐの養殖が可能になりつつあります。
今回は長文になってしまって・・・少し読み辛いですネ・・・・反省してま~す。 <(_ _)>